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九月分読了本&感想文

走り書きした感想文を書き起こして公開。


9月(計31冊読了)
カポーティ著 『ティファニーで朝食を』(9月6日読了)
皆川博子著 『蝶』(9月13日読了)
芥川龍之介著 『藪の中・将軍』(9月17日読了)

再読は『藪の中・将軍』のみ。

続きから短いですが感想文です。
 

『ティファニーで朝食を』トールマン・カポーティ・著/村上春樹・訳
 本作を映画にしたものを、私は幼い頃に母に見せられた事がある。美しいオードリー・ヘップバーンがティファニーの店の前で朝食を食べる姿だけが印象に残っているだけで、後の記憶は全くない。こういった名作と謳われる映画の原作は、往々にしてこういったイメージを読者に与えるもので、私はそれが非常に残念で取り返しのつかない事だと思う。記憶力の悪い私が唯一、自分の頭に感謝する瞬間もこの時である。その為私は、ホリー・ゴライトリーのイメージを、彼女の奔放さそのままで感じ入る事が出来た。
 本作品は表題作を含む四編からなる短編集である。全体的に感じた事は、皆誰かに寄り添うており、最終的に裏切られたり、傷付けられたりしているが、本当の意味での破滅が主人公にもその他の人々にも訪れないという事だ。この四編の物語はどれも優れていてが、ただ一つ、非常に残念なのは、訳者が「翻訳者」として優れていないという事だ。

『蝶』皆川博子著
 私は普段偏った読書をしているせいで、現代の小説家は殆ど知らないという体たらくなのだが、ツイッターの方で親しくさせて頂いている方が、私が書いている小説と似た雰囲気をしていると教えて下さったのがこの本である。短編集であるが、それでも薄い本である。近代的でありながら江戸から明治の文学に通ずる妖しさを兼ね備え、それを上手く文章に連ねる事で作品作りをしている印象を受ける。作者がどう作為を凝らしたかは測りかねるが、日本近代文学とも云える作風が私を掴んで離さず、残酷で狂気とも言える時代を生きている人々が描かれている事に惹かれた。この時代になると必ず出て来る戦争の記述が見られない事が、この本の唯一無二の世界を作る助けになっているのだろう。この巡り合わせに感謝せずにはいられない。一人きりで読書を続けていると、恐らく、生涯この本を手に取る事はなかっただろうから。

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テーマ:読んだ本の感想等 - ジャンル:小説・文学

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